手術部 2012年 入職 神戸市看護大学 新人教育担当看護師(クリニカルコーチ)

 恩返しがしたいという一心から

私が入職した際にまず感じたことは教育体制とサポートが手厚いということでした。特にクリニカルコーチ(以下CC)が私たち新人の絶大なる味方になってくれて。それが何よりも毎日安心して出勤できる心の支えでした。「こんな看護師になりたい!」という先輩を見つけることほど仕事のモチベーションになることはありません。それから9年、私がそんな大役であるCCを引き受けたのは恩返しがしたいという一心からでした。私のCCとしての目標は「新人入職者の安全基地になって、一人で抱え込まずに部署のみんなで育てる。」。今年はコロナ禍で手術部でも大変な一年となりましたが、部署全員のサポートにより例年に類を見ない感染対策に対応できる頼もしい新人さんが育ってくれました。

安心安全に手術が受けられるという基本を大事に

高度専門医療を担う京大病院では低侵襲手術やiPS細胞の治療など最先端の医療に携わります。しかしどこまで医療は進歩しても医療を受ける患者さんは変わりません。その患者さんにどれだけ向き合えるかは手術看護でも特に大事にしなければならないことで、新人さんにも伝えたいことでした。私たちが普段行っている手術看護は「つなぎ」です。患者さんの治療は手術をうけて初めて次の段階へ進み、もちろんそのゴールは病室ではなく患者さんのこれからの生活になります。私たちはどんな手術であっても安心して安全に手術が受けられるという基本を大事にし、患者の思いを尊重する看護が提供できるプロフェッショナルを目指していきます。