地域ネットワーク 2008年入職 久留米大学 卒 人材交流プログラムに参加

在宅での療養について知りたい

学生時代より、いつか訪問看護師になりたいと思い描いていた私は、外科から神経内科へ転科しました。神経内科では難病の方も多く、進行していく過程において、意思決定支援や退院支援は必須と言えます。そのような場面に携わっていた私でしたが、実際は、自宅での生活がどのようなものなのか、今一つイメージできていない自分がいました。医療処置も増えていく中で、患者・家族は自宅でどのような生活を送っているのか。身をもって体験することで、今後の支援に活かせたらと考えたのが、人材交流に参加したきっかけです。 私は、2年間で2カ所の訪問看護ステーションに出向しました。1カ所目は訪問リハビリも行っておられるステーションでした。リハビリの方とこんなにも蜜に関わったのは初めてでもあり、訪問看護の仕事の一つである、リハビリにも興味を持つきっかけにもなりました。

訪問看護を体験して

2カ所目のステーションへ移動してすぐ、自宅での看取りを経験しました。本来なら、悲しみに暮れ、暗い雰囲気が漂っていると思われる状況ですが、普段の生活と変わらない光景がそこにありました。病状の進行や、医療処置に気持ちがついてこれず、悩んでおられる家族もいました。自宅療養を強く希望していても、最後に病院を選択されたケースもありました。介護を覚悟した背景等、在宅にはそれぞれのストーリがあり、そこには在宅スタッフの様々な関わりがありました。 病院へ戻った今、患者・家族の選択の裏に、どのような思いや背景があるのかを大切にし、支援に関わる様々な方々と連携しながら、その選択を支えていきたいと思います。