がん看護

最先端の治療に対応した看護を提供するため
スペシャリストを先頭にさまざまな取り組みを展開

当院のがんセンターには、他院で告知を受けて、さらに積極的な治療を希望されて来られる患者さんが多く、ご本人はもちろんのこと、ご家族の期待やニーズも非常に大きいことが特徴です。
看護師は治療期から症状緩和期まで、あらゆる段階の患者さんに対してケアを提供するため、幅広く専門性の高い知識と技術が必要です。特に新しい薬剤や治療方法が導入されることが多い当院では、治療の副作用対策や退院後のセルフケア指導のために、日々の自己研鑽は欠かせません。

2013年度から「小児がん診療連携拠点病院」にも指定され、小児がんに関する看護の充実にも力を入れています。また、2014年には緩和ケアセンターが設立され、幅広い分野でがん看護の質を向上させるために専門・認定看護師をはじめ、院内のがん看護レベルアップ研修やエキスパート研修を修了した看護師が、多職種チームで活躍しています。

チーム医療で患者さんを中心とした安全・最善の治療を

がん治療の3本柱は、手術・化学療法・放射線治療です。そのなかで放射線治療は、形態や機能が温存できるだけでなく、病気を治す根治照射から苦痛を和らげる緩和照射まで幅広い適応があります。
当院では、放射線治療に毎日100人前後の患者さんが来られますが、放射線や治療の副作用に対して不安や疑問を感じている患者さんが多くいます。そこで私たち看護師は、患者さんとそのご家族にとって身近な存在であることを活かし、できるだけ安心して治療を受けていただけるように関わっています。また日常生活における注意点の説明や症状に対する処置を行い、患者さんに細やかな看護を提供することができるため、とてもやりがいを感じています。

近年、放射線治療を受ける患者さんの増加と治療技術の進歩に伴い、さらに専門的な知識やケアが求められます。医師や診療放射線技師、医学物理士といった多職種と共に、患者さんを中心とした安全・最善の治療を行っていきたいと考えています。